初めて子どもを産んだのは23歳だった。
今思えば、とても若い。若すぎる。
母の心配を横目に、自分のやりたいことを突っ走っていた。
「自分も大人になったし、子育てなんて楽勝よ。」なんて思ってた。
幸い、ツワリに苦しむことなく妊婦生活を送り、出産1週間前まで仕事をしている私に当時の社長が「お願いだから家でゆっくりしてくれ」と言ってくるくらい動きまわっていた。
予定日ピッタリに産まれてきた我が子。
里帰りはたったの2週間。
早く帰ってこいという旦那に「やっぱりまだ帰りたくない」とは言えなかった。
自宅に戻ると不安が押し寄せてきた。
母乳が足りているのかミルクを足すべきなのか、飲ませたと思ったら全部吐き出す。体重がなかなか増えないことにも悩まされた。
楽観的だったはずの私が嘘のように色々迷いながら悩みながら日々を過ごしていた。
仕事をせずにミルクとオムツのオンパレードな毎日を家で過ごしていると、社会から切り離された気分になる。
私には専業主婦が向いていない。
寝返り、ズリバイ、お座り、ハイハイ、つかまり立ち、2足歩行、走る。
出来ることがどんどん増えてスクスク育っていく子ども。
ご飯を食べれば勝手に体は大きくなっていくし、生活も子どものサイクルに合わせれば効率よく動くことだってできる。
しかし、大変なのは自我が芽生えてイヤイヤ期に突入し、全部自分でやりたがるようになってから。
せっかちな私は手を出したくなる。
我慢するけど、耐えられない時もある。忍耐が必要だ。
私にとって一番大変なのは心。
子どもの心と私の心。
子どもが大きくなればなるほど大変だと感じる。
子どもも一人の人間だということを忘れがちになってしまうんだ。
子どもには毎日楽しく生きてほしいと思いつつ、自分のエゴを押し付けてしまうことが多いし、ルールも増えていってしまう。
ルールを作らないと羽が生えたように何処までも飛んで行ってしまう娘。
娘は私の性格にとても似ている。困ったもんだ。
ルールは守らないし、同じ失敗を繰り返す。反省をする前に自分がナゼ怒られているのか忘れる。
私自身、毎日同じことで怒られていた。
やりたい気持ちが抑えられず突っ走り、やり終わったときに怒られることをしてしまったと気付く。
親子でADHDなのではないか。と心の隅で思っている。
ふぅ~。疲れるぜ。
子どもの気持ちが分かっているのに、なんで尊重してあげないの?と思うだろう。私も思っている。
やるべきことを先に終える、時間を守る、約束を守ることが人として大事だということを教えたいから。
ダメ人間にはなってほしくない。
もっと優しくて良いお母さんになりたいと思いつつ、今日もまた怒鳴っている。
来年はもう6年生か。
あっという間に小学校を卒業して中学生。恐怖の中学生。
非行少女になるのは中学2年生だろう。歴史は繰り返される。
覚悟しておけ、私。